笑われない、恥ずかしくない服装
世に多くの「冠婚葬祭マナー辞典」の類のものがありますが、
書かれていることすべてそのままが現場の実情、世の中の現状に合っているのか?
すべてそのまま書かれている通りに行う必要があるのか?
と疑問に思ったことはありませんか?
もちろん執筆者、編集者がデタラメを載せているとは思いませんけど……。
あなたが思っていることは、
きっと「細かいことを気にしたらキリがないし、
すべてマナー本の通りに完璧に整えることはできないけれど、
社会人としての最低限、ここだけは押さえたい、
人に笑われないレベル、恥ずかしくないレベルはどのへんなのよ」
ということではないのでしょうか?
全て黒で統一(シャツは白)しておけば“恥ずかしく”はない。
書店にならんでいるような「マナー事典」を読むと、
服装についてのルール、マナーがこと細かに書いてありますが、
粗相や失敗を犯すことができない大切な取引先や会社の上司の葬儀、
また社葬で弔辞を頼まれたなど、特に重要な意味を持つ、また格式の高い式典は別として、
「普通」の葬儀に参列する場合は、
- 黒のスーツ
- 黒のネクタイ
- 黒いソックス
- 黒い革靴
- 白いシャツ
上記を揃えて式場に向かえば、それが上等であろうと安物であろうと
とりあえず葬儀の場で自分が浮いてしまうことはありません。
女性の場合は、
- 黒のアンサンブル、またはパンツスーツ
- 黒のストッキング
- 黒のバッグ
- 黒の革靴
マナー事典には、やれ靴はプレーントゥーだとか、スーツの切れ込み、ベントがあるとかないとかいろいろと書いてありますが、時代はカジュアルに流れていますし、国家的な行事でもない限り、厳格にこだわる必要はありません。
喪主さんは通常「わざわざ足を運んでいらしてくださるだけで感謝、感謝……」と思っていらっしゃるので、服装の細部の良し悪しによって参列者の気持ちを測ることはないですね。とにかくシャツ以外を黒で揃えれいれば社会人として問題なしです。
和装は年々少なくなってきています
「女性は家紋入りの和服を着るものだ、いままで親も親戚もそうしていたから……」
とお考えの方もいらっしゃると思いますが、
少なくとも東京近郊ではほとんど見かけなくなりました。
もうすでに持っているというのなら別ですが、
わざわざレンタルして着付けの人を頼んでまで着る必要はないです。
最近は家族葬が主流ですのでなおさらです。
平服はNG!
現在は亡くなってすぐに通夜、葬儀となることは少なく、
お寺、火葬場、式場他の都合で日が伸びることが通常です。
急を聞いて平服で葬儀場に駆けつける人なんていません、
それはありえない時代です(私の住む首都圏近郊の場合)。
また、一部の葬儀マナーの案内には、
遺族でなければ地味な平服で参列してもかまわないと記してあるものがあります、
それはそうなのかもしれませんが、
実際は皆さま限りなく100%に近い割合で礼服・黒いスーツでいらっしゃってます。
基本的に平服は、その場で‘浮きます’。
「お別れの会」でもない限り通夜・葬儀に関しては黒で参列してください。
芸術、クリエイティブ、服飾、アパレル関係の方などには、
個性的な装いをなさっていらっしゃる方もいますが、そのためにはセンスというものが要求されます。
“普通”の人は“普通の型通りの服装”が何より無難です。
まとめ
繰り返しますが、よほど格式のある重要な式典でない限り、
シャツは白、シングルだろうがダブルだろうが、
黒いスーツ・アンサンブルなどを着て、
男性は黒いネクタイ、白いシャツ、
それに黒い靴、黒いバッグ、黒いストッキングなど、
すべて黒で統一していれば、
とりあえず社会人としては「おかしい」と思われることはないでしょう。
最近は家族葬、小さな規模の葬儀が主流なので、
男性のモーニング、女性の和装の姿はほとんど見かけなくなりました。
無理して着用する必要はありません。
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